駄話・23年06月分

23`06/10(土) -21:30-

今日は、「
スレイヤーズ」シリーズを読み終わったので、その総評です。

何とかダンボールひと箱に収まる量

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簡単な内容説明

アニメにもなり人気を博した、日本を代表するユーモアファンタジーの傑作シリーズ。

その力と日頃の行いから、盗賊殺しやドラまた、ドラゴンもまたいで通ると呼ばれる、自称美少女天才魔道士リナ=インバース。
これと言った目的を定めない、気楽な1人旅。
今日も今日とて盗賊退治と称した路銀稼ぎに精を出すが、ある日運命の出逢いを果たす。
金色の長髪に中々ハンサムな旅の剣士ガウリイ=ガブリエフ。
この時リナは、まさかこの青年と長く険しい旅路を共にして行く事になるとは、夢にも思っていなかったのだが……

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と言う事で、10代の頃読んでいた小説を改めて最後まで読み返す、乃至最新刊まで追い付くシリーズの最後の締め括りは、今なおシリーズが(一応)続く長編ヒット作「スレイヤーズ」シリーズです。
当時そんな言葉はありませんでしたが、今で言うライトノベルに相当する10代向けの読みやすい小説の代表選手のひとつであり、アニメのヒットもありかなりのメジャータイトルでもあります。
私自身、
林原めぐみ好きなので、アニメから入りました(主人公リナの声優が林原めぐみ)。

今までの読み返し同様、途中までは最新刊を買って読んでいましたが、ネットも無い時代、一度買い逃すとそのままどこを買い逃したか本屋で確かめられず、ずるずると買わずに過ごしてしまう事が多々あり、「
スレイヤーズ」も今回半分くらいは買い足しました(^^;
ただ、元々は買っていた為、あくまで今回買い揃えたのは最初に出版された方で、新装版はスルーしています。
それから、「
スレイヤーズ」はコミカルながらシリアスなメインストーリィが展開される本編と、完全にギャグ路線の外伝の2つがあるんですが、刊行順に読みました。
それぞれ独立している体ですが、外伝は
ガウリイと出逢う前のお話になっており、設定的に被る部分があるので、併せて読んでおくとさらに楽しめると思うので。
例えば、外伝の名物キャラクター
○ー○と本編の△△△△が□□なのは読んでいて明白だけど一切明言されていない、と言ったお楽しみがあります(読めばバレバレだけど、一応ネタバレなので伏せました(^^;)。
読んだ順番は刊行順ですが、全部で本編17冊、外伝35冊、ミニ文庫4冊で、一応最新刊で本編第3部が始まっているので、シリーズ継続中となります……続巻が出るかは判りませんけど(-ω-)

さて、詳しい内容ですが、自称美少女天才魔道士
リナ=インバースが、圧倒的な魔力で様々な敵を倒して回り、本編では魔王やらその幹部やらと世界の命運を賭けて戦う羽目になる、ドタバタコメディファンタジー作品。
本編は、ドタバタながらも主要人物が死ぬようなシリアス展開もあり、外伝(すぺしゃる、すまっしゅ)は完全にギャグです。
本編では、
ガウリイを始めとした個性的な仲間が増えて行ったり、魔力増幅のタリスマンや魔王を超える存在の力を借りた魔法、光の剣など、世界の命運を賭けるに値するような力を発揮したりします。
逆に、高位魔族の力を借りる魔法が、その高位魔族を倒しちゃったから使えなくなる、なんて事もあります。
外伝の方は、最初はゲストキャラに過ぎなかったけど超個性的で魅力的だった為すっかりレギュラーキャラとなった
白蛇(サーペント)のナーガが相棒のような立ち位置で登場するも、基本的にはゲストキャラたちはその回だけの登場で、時系列としてリナガウリイに出逢う前の話だからその時点で使える魔法しか使いません。

今で言うライトノベルに相当するので、文章も読みやすいです。
リナの一人称で書かれているので、視点があっちこっち行って複雑になる事は無く、シリアス展開があっても判りやすい。
外伝は外伝で、完全にギャグなので気軽に楽しめます。

ドタバタなんでキャラクターはもちろんの事、外伝は短編ギャグとして充分面白いし、本編のシリアスな展開がとても面白く、且つシリアス展開があるだけに世界観、設定もそれなりに作り込まれています。
主人公が魔道士だから魔法の設定も細かいし、魔族と戦って行くので魔族や世界の成り立ちなども細かく決まっています。
外伝で方々旅したりするので、やや世界地図的にはいい加減かも(^^;
と言っても、過去の魔族との戦いで閉鎖された世界なので、東西南北行ける範囲は限られています。
最新刊では、その
リナたちの世界の「外」に舞台が移るんですけどね。
これから先の展開が楽しみ……続きが書かれるかどうかは置いておいて(-ω-)

外伝は短編集で、本編は一応3部に分かれています。
と言っても、3部は最新刊だけの話なので、基本的には2部。
人気キャラとして、
セルガディスアメリアと言うキャラがいるんですが、彼らが活躍するのが1部となります。
2部では、
ガウリイは相棒として行動を共にし続けますが、彼らとは一旦お別れします。
一応、2部の後何年も間を開けて久しぶりに刊行された16巻で、再び合流しましたが。
これは、ファンサービスのようなもので、3部は舞台が変わった事もあり登場しそうにありませんけど。

2部の方は、序盤以外は今回初めて読みましたね。
充分面白いんですが、やはり
ゼルガディスアメリアが出て来ないと言うのは、少し残念に感じます。
引き続き重要キャラである謎のプリースト
ゼロスは出て来るし、個性的な新たな仲間も出来ますし、内容的には遜色無く面白い。
色々あって、さらなる力が発現したり、さらなる脅威が襲って来たり、グレードアップする部分もあります。

問題は、作者である
神坂一が書くの面倒臭くなったのか、本編は2部終了後お休みしちゃって、その後は外伝ばっかりになっちゃう事ですね(^^;
いや、その間「
スレイヤーズ」以外の作品を手掛けてはいるので、真面目に「スレイヤーズ」を書くのに飽きたのかな?(^Д^;
外伝自体はぽんぽん出ていたので、「
スレイヤーズ」自体は飽きていないんでしょうけど、シリアスなのを書くのとギャグを書くのとでは、設定とか展開とか、色々勝手は違うでしょうしね。
個人的に、充分短編ギャグでも楽しいけれど、普段冗談飛ばしているような
リナたちが、大きな事件に巻き込まれ命を賭けて戦う本編の方がさらに楽しかったので、もっと本編の方を読みたかったです。

あとは3部ですね。
2部のあと、一度故郷へ戻ろうか、と言う流れだったし、16巻も故郷の近くまで来ていたので、一度帰郷し
郷里の姉ちゃん(コロンボのかみさんと一緒で、話にだけ出て来る)と再会する直前で終わり、って形なら綺麗に終わったと思うんですよ。
しかし、色々あって
リナたちの住む世界の「外」へ飛ばされて、さて元の世界へは帰れるのか、と言う壮大な話が始まっちゃいまして(^^;
始めたからにはちゃんと続き書け、と言う話なんですが、現状最新刊である17巻が出たのが2019年……あとがきで10年で1冊とか書いていたけど、本気で10年寝かせる気か?(-ω-)
いやまぁ、まだ3年ちょっとしか経っていないと言えばそうなんですが、出ますかねぇ、続き。
個人的には、外伝以降本編未登場だった
ナーガ、実はリナガウリイと出逢った頃ナーガは「外」に飛ばされていて、だから本編の間は「中」にいなかった。
「外」で再会を果たした
リナナーガ、そしてガウリイが共に帰還を目指して旅をする。
なんて展開、面白いと思うんだけどなぁ。
「中」と「外」との違いもあって、
ナーガ出て来なくても普通に面白そうな展開なんで、是非続きが読みたいですねぇ。

と言う訳で、私自身はライトノベルはほとんど読みませんが、ライトノベルに相当する小説は昔からあって、その軽妙な読み口のファンタジー小説は大好物。
この「
スレイヤーズ」もとても楽しくて、ライトノベルが好きな若い子にも楽しんで貰える作品だと思います。
本編こそボリュームがもう少し欲しいところですが、外伝は相当数ありますから、気に入れば長く楽しめますね。
本編も、一応まだ継続中ですから、何とか続編が出てくれればこれからも楽しめます。
本当、まだまだ全然飽きない内容なので、続きお願いしますよ、
神坂一先生。
問題皆無とは言いませんが、その作風もあって気軽に読めますので、興味を持たれたなら是非一度読んでみて下さい。
賞を取ってそれがそのまま(加筆修正はされているだろうけど)1巻として刊行されただけに、最初の1巻だけでも相当面白いですから、取り敢えずお試しで読んでみて欲しいですね。



個人的評価(シリーズ評価)
★★★★☆(4/5)


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